「ただひとつの真実だけを信じたことはない。私の考えであっても、他人の考えであっても。あらゆる学派、あらゆる理論が、ある時、ある場所で役に立つものだと思っている。しかし、心から信奉し、完全に自分のものと思えるような考え方はたったひとつしかない。それでも、時がたつにつれ、人は変わり、世は移ろい、目標は変化し、考え方も違ったものになっていく。これまでに書いたエッセイや、いろいろなところで表現してきた自分の考えを今見てみると、あることに気づかされる。ある種の連続性があるのだ。視点というのは、心から信じていなければ意味がない。命を賭しても守らなければならないものだ。とは言っても、同時に、小さな内なる声が“しっかりつかめ、そっと放せ”と僕の心の中でささやいてもいる」
ピーター・ブルック著“The Shifting Point” (Penguin Classics)より
1925年ロンドン生まれ。オックスフォード大学在学中に、17歳で初めて舞台監督を務める。そのキャリアは舞台、オペラ、映画、脚本と多才さが際立っている。演劇ではロイヤル・シェイクスピア劇団で多数のシェイクスピア劇を演出。1971年にミシュラン・ロザンとパリに国際演劇創造センター(CIRT)を創設し、1974年から2010年までブッフ・デュ・ノール劇場の芸術監督を務める。偶像破壊的で国際的な作品で知られる。また、オペラも手掛け、著作も数冊出版している。最近では、2011年にモーツァルトオペラの翻案「ピーター・ブルックの魔笛」でモリエール賞を受賞している。また、2012~3年には「ザ・スーツ」の再演でワールドツアーを行った。
1968年作の反戦映画「Tell Me Lies」がTechnicolor FoundationとFoundation Groupama Ganにより復元され、2012年10月10日にフランスで封切りの後、2013年に全世界で劇場公開された。
1973.5 |
「真夏の夜の夢」 (日生劇場/フェスティバル・ホール(大阪)/神戸国際会館/名古屋市民会館) |
1987.3 | 「カルメンの悲劇」(銀座セゾン劇場) |
1988.5 | 「マハーバーラタ」(銀座セゾン劇場) |
1989.4 | 「桜の園」(銀座セゾン劇場) |
1991.3 | 「テンペスト」(銀座セゾン劇場) |
1997.10 | 「しあわせな日々」(シアタートラム/ランドマークホール) |
1999.1 | オペラ「ドン・ジョヴァンニ」(オーチャードホール) |
1999.10 | 「ザ・マン・フー」(世田谷パブリックシアター/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール) |
2001.6 |
「ハムレットの悲劇」 (世田谷パブリックシアター/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール/グランシップ) |
2011.6 | 「WHY WHY」(静岡芸術劇場) |
2012.3 |
「ピーター・ブルックの魔笛」 (彩の国さいたま芸術劇場/北九州芸術劇場/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール) |
2013.11 | 「ザ・スーツ」(パルコ劇場) |